「中等教科最近日本地理」(三省堂/明治四五年/大正二年改訂)に収められた彦根付近の地図。大洞内湖はまだ干拓されていない。現在の彦根近辺は彦根市のページここを参照。

「彦根城より大洞内湖及伊吹山を望む」昭和9年ごろの絵葉書。城山から内湖を見下ろす構図は干拓前は彦根名所絵葉書の定番だった。城山手前側は小規模な干拓によってすでに埋まっている。

大洞弁財天の山門。向こう正面に彦根城が見えるように建てられていることがわかる。弁財天はちょうど城から見て鬼門である艮の方角に位置し、浄院の機能を持つ。

門を出たところ。井伊家の建てたこの弁財天は内湖ごしにまっすぐ彦根城を向くように作られていた。城から続く内湖を見下ろす景観の美しさは、水面に艮の道筋を読み取らせ、水の神である弁財天の機能を喚起したことだろう。現在は干拓された田と住宅地が広がっている。

昭和9年のスタンプ右下には、当時の彦根の地図がデザインされている。赤い部分が陸地で、上の白に波線の入っている部分が内湖。国鉄の線路が途中から内湖沿いに走っているのがよくわかる。

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